島根県議会議員 池田はじめ

夢ある郷土づくり

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初めてのキャッチボール

7月27日(土)
久しぶりに上京しています。
5月臨時議会から6月定例県議会。そして参議院議員選挙と、曜日の感覚が全くなくなるくらい、本当に息つく暇がありませんでした。
今思えば、会社勤めしていた頃もまともに休むことなどできませんでしたが…。
その厳しい経験があったからこそ、今の仕事がしっかり出来ていると思っています。

「嫌で厳しい仕事は前向きに進んでしろ!」

社会に出て自分の好きなことばかり出来るなんて、絶対あり得ない。
子供達にこの事だけはしっかり言っておきたいと思います。

さて、上京する時に飛行機に乗るわけですが、楽しみにしているのがJALの機内誌「SKY WORLD」です。構成もしっかりしてるし、内容も本当に充実しています。そこらに売っている雑誌よりよっぽどいい。編集する人たちがしっかりしていると思います。
私はいつもそんな目で物事を見てしまいます。長年の癖ですかね。
その機内誌の中で一番楽しみにしているのが、浅田次郎さんのエッセイ「つばさよつばさ」です。短い文章ですが、本当に日常的なほのぼのするようなお話が多く、読んだあといつも「ニンヤリ」してしまいます。
でも、今回は少し違いました。「ウルっと」してしまったんです。

話は戦後間もない浅田さんが小さい頃の事です。近所の神社でお兄さんとキャッチボールしていたら、身なりの貧しい見知らぬ若い大柄な男の人が長い時間じっとそれを見ていました。「なんですか?」と訊ねると、「僕にもやらせて欲しい」と、その男は言ったそうです。恐々というか、仕方なく浅田さんが代わってあげたら、その男の人は全くボールが取れない。その度に「すみません。すみません。」と謝るのですが、聞けば自分はモンゴル人で、近くの国学院大学に留学しているとのこと。グローブに触ることもキャッチボールをすることも初めてだったのです。やっているうちにだんだん上手くなって、最後は球を取れるようになりました。別れ際、そのモンゴル人学生は、まだ子供である浅田兄弟に「どうもありがとうございました」と深々と頭を下げ、借りたグローブを丁寧に返したそうです。
その後浅田兄弟はその男の人を見ることは二度とありませんでした。
私は見てもいないのに、その一部始終の光景が目に浮かびました。不覚にも涙が出ました。
暮らしを切り詰めて留学していた男の、その謙虚さに心を打たれたのです。

今、相撲界ではたくさんのモンゴル力士が活躍しています。彼らは総じて礼儀正しく、厳しい日本の相撲界でも辛抱し、優秀な成績を納め、横綱白鵬をはじめ多くの力士が上位にいます。
モンゴルの人々が持つ気質でしょうか。

今日はもう7月27日。今月号が見られるのもあと5日です。
飛行機に乗られる方、ぜひ読んでください。
感動です。

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