マスコミは、今や民衆を動かす大きな力です。フランスの政治家であり思想家のトクヴィルが、19世紀初頭、独立して半世紀後のアメリカを訪問して、当時のメディア・新聞の台頭とそれに踊らされる民衆の混乱ぶりを嘆き、将来の多数派世論を構築するのは、このマスコミではないかと鋭く見抜いたのですが、平和ボケの日本は、今その状況にあるのではないでしょうか。思うに自分で冷静に考える事をしなくなり、報道で論評された内容までも全て鵜呑みにしてしまうのであって、事実のみを総合して自分で考える「考証力」を各自持たないと、情報量が増えるばかりの今後、受け身ばかりでいると、本当に流されてしまいます。そのうち、全ての事をAIに任せ、人間は何も考えない時代になってしまうのでしょうか。人類の存在意義にもかかわる問題です。