このコロナ騒動でわかった事。それは損得勘定だけで物事を考える風潮に、今こそ待ったをかけないと、日本の将来はないのではないかという事です。目先の損得だけで物事を考える功利主義、それは欧米の株主資本主義の影響が大きいです。四半期ごとの短期の利益を第一に考え、配当を求めるうるさい株主の為に、企業は競って利益だけを求めて事業を進めてきました。低価でで安易な物作り産業は、工賃の安い中国をはじめ海外に移ってしまった。株主への配当を増やす為、利幅を求める為に、更に安く、もっと安くといった風潮が、いつの間にか日本国内産業の空洞化を招いてしまったのです。日本のGDPが上がらないのも当然です。利益の上がる商品は海外で作っているのだから。昔学校では日本は物作りの貿易国だと教えられてきましたが、今は食品に至るまでそのほとんどの分野でメイドインジャパンは減り続けています。また、今話題となっている9月入学の問題について。これも損得勘定の合理主義による考えに基づいた考えからの発想です。第一、今留学している、あるいはしようとする子供たちがどれほどいると言うのでしょうか。海外との違いを言うのなら、まず年々減少傾向にある留学を目指す子供たちを増やす事が先です。明治以降近代化を進めてきた日本は、西欧に習いつつ独自の学校制度で発展を遂げました。戦後GHQからいろいろと強要はされ、学校制度は変わりましたが、春入学は変えなかった。何故か、よく考えて欲しい。物事には一見不合理、無駄なようで無駄でない事が沢山あります。全ての物事を合理的に判断する事の愚かしさ。長年にわたる国内保健所の削減など、今回のコロナの件で我々は身にしみて感じたのではありませんか?そして有事の時にその重大さを心得て行動する国民はどのようにして育まれるか。人間は損得だけでは動かないのです。我々は何かを変える場合、損得勘定だけで考えてはならないと思います。コロナ後は様々な状況が変わってくると思いますが、何を残し何を変えていかなくてはならないのか、影響を考え慎重に吟味するべきだと思います。