昔、日本は山林が重宝されていました。1000年前の平安京遷都の一因でもあったといわれています。日本ばかりでなく、世界中森林が貴重な資源でした。特に日本は燃料としてばかりでなく、レンガ造りの他の諸国とは異なり、住まいの材料としても重宝されていました。寒冷な北欧とは異なり、温暖な日本には果実を実らせる広葉樹も多く、山林は宝の山でした。「ならず者」とうい三船敏郎が主演する木こりの生活を描いた映画があります。当時、腕のある木こりは山々を渡り歩いていました。70~80年前のことです。急峻な山とそこに育まれた広い森林を持つ日本列島、日本に住んでいる以上、この環境から逃れることはできません。この環境を生かす工夫が今後試されてきます。環境問題をとやかく言う前に、日本列島に住む以上、逃れることはできない環境をいかに生かすかを考える努力が必要であると思います。