私が定期購読する「表現者クライテリオン」最新号に注目すべき記事がありました。伊藤實先生の「30年間ロシアをもてあそんできたアメリカ」。そうです。アメリカはロシア以上に本当にひどい国なのです。そのことを我々日本人は真に知らなければならない。冷戦崩壊後、アメリカはロシアに民主化と民営化を押し付けました。それはロシア経済を解体、有り余る資源の民営化を図り、西側資本が搾取するためのものでした。結果ロシアのGDPは半減し、一部の富裕層〈オリガルキ〉だけが儲け、多くの資本が西側に流れ、大多数の国民が貧困にあえぎ、植える結果を招いたのです。その失政の張本人がゴルバチョフとエリツィン、仕掛けたのがクリントンです。冷戦後のロシアは悲惨な状況だったのです。この困難を救ったのがプーチンです。民営化で西側資本と一部の富裕層に搾取されていた豊富な資源を、やり方は強引でしたが国有化に戻し、国内経済を安定化させました。同じようなひどいことをアメリカは日本で行っています。日本にはロシアのような資源はありませんので手法は異なりますが、日本を属国とみなし、ありとあらゆるものを売り付け、戦後70年で身動き取れないようにしてしまいました。小麦をはじめとした添加物まみれの食品、農薬や遺伝子組み換えの種子を押し付けたのです。今回のウクライナ紛争もそうです。3月、停戦の機会があったにもかかわらず、ゼレンスキー大統領は一転態度を硬化させました。何故か。紛争を長期化させたいというアメリカの思惑です。ゼレンスキーはもうアメリカの言いなりです。長引けばアメリカの武器が売れ、ロシアを弱体化させれば、有り余るロシアの資源を以前のように民営化に戻し、搾取できる。アメリカのオースティン国防長官は大手武器メーカーの顧問です。今回の紛争、仕掛けたロシアも悪いが、アメリカはそれ以上の悪、その認識も我々日本人知っておくべきです。かわいそうなのはウクライナの一般国民。日本も国民を守るため今後の身の振り方は慎重にしなければならないと思います。