世の中ずいぶん便利になったもので、お店に行かなくても、欲しいものが簡単に、直ぐに、しかも安く手に入れられるようになりました。これって、良いのか悪いのか。私は以前、物を売る仕事をしていましたから、素直に「良くなったなあ」とは思いません。第一、みんな物を大切にしなくなってしまった。物に対する思い入れがなくしてしまったのです。わかりやすく言うと、人って、ただ単に「物」を買っているだけじゃない訳で、その間にはその「物」について沢山のストーリーがあるのです。現役時代、私はそれをいつも大切にしてきました。「物」に関するストーリー、それは「物」一つ一つに対する「思い」です。だから昔の人は物をもっと大切に扱っていました。思い出してみてください。子供のころ、どうしても欲しいおもちゃがあって、何度もお店に通い、やっとの思いで手に入れた(買ってもらった)時、その時の思い出って鮮明に覚えていたりしませんか?それまでのいきさつはもちろん、その時の天気だったり、来ていた服だったり、道順や街の様子だったり、学校のつまんない事だったり。いわばその時の多くの「思い出」です。「物」に愛着を持って大切にする人は、そういう「物」にまつわるストーリー、経験を沢山持っている人だと思います。「物」があふれ、簡単に手に入る世の中。今一度「物」に対する思いを大切にする事を考えたいものです。でむ、掃除していると無駄な物ってってたくさん出てきますよね。ショック!
買い物考
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